B2Bマーケティングのリードセグメンテーション 4タイプとは?

B2Bマーケティングのリードセグメンテーション4タイプとは?

リードセグメンテーションとは?

B2Bマーケティングにおけるリードセグメンテーションとは、リードの属性や行動などの特徴に基づいてグループに細分化し、それぞれのグループの特性に応じたマーケティング戦略を展開することです。

リードセグメンテーションが必要な理由

リードセグメンテーションの目的はマーケティングROIの向上です。用途としては次のような場面で利用されます。

  • 優先ターゲット特定と効率的なリソース投下
  • グループの特定に応じたマーケティング戦略の設計
  • リードの優先度のスコアリング

B2Bリードセグメンテーションの4タイプ

一口にセグメンテーションといっても様々な手法があり、区分対象と目的に応じて使い分ける必要があります。筆者個人がB2Bのリードマネジメントの文脈で語る上では次の4つに区分しています。

  • Demographic:人口統計
  • Firmographic:企業統計
  • Technographic:テクノロジー状況
  • Behavioral:行動パターン

Demographic:人口統計

リード個人特有の客観的な属性によるセグメンテーションです。特筆する点としては、B2Cだと年齢や性別が重視される一方、B2Bにおいては所属企業内での立場などが重視されます。

  • 部門
    企業によって部門名は異なるため、一定のカテゴリー形式で保持することが推奨されます。
    (例)人事/経理/総務/法務/情報システム…
  • 役職
    部門と同様に一定のカテゴリー形式でデータを持つと使いやすいです。
    (例)一般社員クラス/係長クラス/課長クラス/部長クラス/役員クラス…
  • 購買上の権限
    契約する上で決裁権限の有無
  • 経験年数
    企業への在籍年数、現職での在任年数など
  • メールドメイン
    企業ドメインかフリーアドレス(Gmailなど)のどちらか
  • ソーシャルネットワーク
    参加の有無、つながりの数、影響度など
  • 学位
    取得した学位のレベル、専攻

Firmographic:企業統計

企業の客観的な属性によるセグメンテーションです。

  • 産業
    産業は多岐にわたりますが、代表的なカテゴリー分類としては総務省の日本標準産業分類などがあります。
  • 所在地
    郵便番号などを保持しておき適度にグループ分けをします。
  • 従業員数
    連続値である従業員数に対して、閾値を決めて従業員規模でグループ分けをすることがあります。
    (例)ESB/SMB/MMB/EBなど
  • 設立年数
    ライフサイクル(導入/成長/成熟/衰退)や意思決定プロセスの違いを考慮するのに役立ちます。
  • 組織構造
    本社/支社、法人/共同経営/個人事業
  • 上場情報
    上場の有無、上場する市場区分
  • 業績
    売上規模、成長状況(上昇/横ばい/下降など)
  • 競合相手かどうか

Technographic:テクノロジー状況

企業の技術スタック、利用状況や好みからセグメンテーションを行う方法です。一例ですが次のような観点が考えられます。

  • 併用するソフトウェア
    クラウドプラットフォーム(AWS/GCP…)
    CRM(Salesforce/Hubspot…)
    MA(Marketo Engage…)
    Web解析ツール(Google Analytics…)など
  • デバイスの使用状況
    ラップトップ・デスクトップ・スマートフォン・タブレット・その他OA機器

Behavioral:行動パターン

オンライン/オフラインを問わずリードの行動に基づいてセグメンテーションを行います。

  • Web閲覧
    閲覧回数・頻度の大小を変数化するアイデアとしては次のようなものがあります。
    ・PV数
    ・1セッションのPV数の最大値
    ・閲覧したページのユニーク数
    ・一定期間の訪問頻度(1週間に◯日など)

    また、キラーコンテンツ(コンバージョンに大きく貢献するページ)が存在する場合、その閲覧有無は重要なポイントになります。よくあるキラーコンテンツとしては、見積シミュレーターや価格ページなどです。
  • 検索行動
    特に自社ブランドや製品名の指名検索をした人は、強い興味関心・購買意欲を持っている可能性が高いと言われます。
  • メール反応
    メールの送信数、開封数、クリック数、オプトアウト数を記録しておき、その率を出せば、興味関心の度合いを数値化することができます。
  • イベントへの参加
    対面イベントやウェビナーの参加状況です。